「本屋さんでこんな本を見つけたから買ってきた。」
と娘が一冊の本をくれました。
「いっぱい積んであったよ。人気あるみたい。シリーズで4巻まで出てるらしい。」
「宝石商リチャード氏の謎鑑定」。
少女漫画チックな表紙です。
「ライトノベル」に分類される小説とのこと。
読書は好きですが、ライトノベルと呼ばれるものは読んだことがありません。
ふーん、不思議な石のパワーで、事件を解決したり冒険したりするような、ファンタジーなものかしら・・・
と思いながら、読み始めたら、全く違いました。
美貌のスリランカ系イギリス人の敏腕宝石商(男性です)と、彼の店でアルバイトをすることになった正義感の強い日本人の大学生との「バディもの」という形を取りながら、ストーリーは、宝石が取り持つ人と人とのつながりやドラマを描いた「人情話」。
作者は宝石の知識を持っていらっしゃるようで、宝石商が大学生に石について説明する描写は「宝石入門」としても楽しめそうです。
何よりも、このご時勢に、宝石やジュエリーをテーマとしたエンターテイメント性のある小説を書く作家の方がいらっしゃること、それが人気であるらしい・・・ということが、この業界の片隅に身を置いている者として大変うれしい。
娘に感謝しつつ、今夜も続きを読みます。